「ヘルタースケルター」-笑いと叫びはよく似ている

「あなたが何かを羨望するとき、あなたはその何かを持っていない」


本棚カテゴリにもブクログにも漫画は入れてなかった。漫画も好きなんだけど。でも最近はすっかり遠ざかっていて(だんなさんは全く漫画を読まない人なのだ)、新作も全然分からない。りぼんと別マで育った世代なのに。昔は放課後、部活のない日は友達んちに行って時間も忘れて読みふけったものなのに。ちなみに漫画喫茶未体験。憧れの場所である(笑)。

引っ越し時に本もたくさん処分したけれど、数少ない漫画も処分した。でも残しておいたものもある。それが岡崎京子の「ヘルタースケルター」





「もとのままのもんは骨と目ん玉と髪と耳とアソコぐらいなもんでね あとは全部つくりもんなのさ」。大掛かりな全身の整形手術とメンテナンスにより、完璧な美しさを持つモデルの「りりこ」。女優や歌手としても活躍し人気の絶頂を迎えるが、体は次々に異常を訴え始める。それにつれてりりこの心の闇も濃く、深くなり、彼女の人生はやがて手もつけられなくなるほどに壊れてゆく。

りりこをスカウトして、美しく変貌させたモデル事務所の社長。ひどい仕打ちをされても、りりこから離れられないマネージャーとその恋人。生まれながらに美しいがゆえに、美に執着しない15歳の新人モデル。最後まで、りりこを美しく仕上げることに全力を注ぐメーク担当者。ある事件を追いかけるうちにりりこに出会い、シンパシーを感じ始める検事。りりこをとりまく人々も絶妙に配置され、この物語を重層的で刺激的なものにしている。

醜かった主人公が美しく生まれ変わり、成功をおさめる。たくさんの物語で描かれてきた、わかりやすくてドラマチックなその過程は、本書ではほんの少し触れられているにすぎない。はじめからりりこは美しく成功の真っ只中にいて、彼女の向う先は破滅でしかないという不穏な空気が、物語の最初から濃厚に漂う。その破滅の過程を、著者は、息苦しくなるほど丹念に描いていく。最終章で描かれる、りりこの決着のつけ方は壮絶であるが、そこに含まれる不思議な「明るさ」のようなものが、読者の心をとらえて放さない。(門倉紫麻)

(amazonより)


岡崎京子氏は1995年に既にこの作品を書いた。今読んでも全く古くない。彼女の最高傑作だと思う。リアルで、でもリリカルで、とっても残酷で、悲しいお話。彼女が1996年に交通事故に遭って以来ずっと療養中なのが実に残念だ。

この「ヘルタースケルター」が蜷川実花監督で映画化されると聞いた。嘘か真か主演のりりこにエリカ様が抜擢されるとも。りりこのライバルで天然物の美少女、吉川こずえは吉川ひなのがモデルだと言われている。顔はぴったりだろうが、りりこは抜群のスタイルを持った女の子だからエリカ様はちょっと辛い(笑)。でもりりこを演じられるのに他に誰がいるかと言われるとそれこそ辛い。ひなのちゃんが若ければ実はりりこだったかも。


「いつも一人の女の子のことを書こうと思っている。いつも。たった一人の。ひとりぼっちの。一人の女の子の落ちかたというものを。それは別のありかたとして全て同じ私たちの」。
と岡崎氏は語っている。

このテーマは永遠なのだ。元一人の女の子より。


追記:
「グロテスク」もいつかは映画化されそうな気がするが、世にも美しい女ユリコを誰が演じるのか思いつかない。これもまあエリカ様でいい気もするけど、ユリコはハーフのグラマラス美女なのでスタイルに難がある。イメージは若き日の高橋マリコ。どうでしょう。

高橋マリコ

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漫画大好きなので読みたいです。

エリカ様が出るとなれば、話題になるでしょうね。1リットルの涙で演技に泣かされた私としては、女優としての彼女をまた見たいですよ。




おはようございます。
この漫画は面白いですよ。

私は1リットルの・・・を見ていないのです。パッチギも。だからエリカ嬢の演技の想像がつかないのだけれど、あの綺麗なお顔はスクリーンで生かしてもらいたいと思います。
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mskyoko

Author:mskyoko
夫と私とトイプードルのノワールとのミニマムな家族。

アラフィフ夫婦の生活もワンコがやってきて大きく変化しました。

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ワンコを連れて旅行三昧のセカンドライフははたして実現するかしら?

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